第3回定例会一般質問

9月20日に行った一般質問を遅まきながら、掲載。

日本共産党の大村洋子です。お時間をいただきまして、一つには「超高齢社会」における本市の取り組みについて二つには教職員の多忙化を改善する取り組みについて市長、教育長にお尋ねいたします。
全国的に少子高齢化となっている中、本市も人口減少問題を抱えることとなり、市民にとって本当に望まれているまちづくりを目指すことが重要となっています。当たり前過ぎることですが、住んで良かったと思えるまち、これからも住み続けたいまちであることが一番だと思います。そのためには、子育てしやすいまち。もう一つは年をとっても住みやすいまち。このふたつが特に重要と考えます。そのような観点にたち、今回私は高齢者施策について取り上げました。
社会に占める65歳以上の高齢者の割合が7%~14%を「高齢化社会」、14%~21%を「高齢社会」21%以上を「超高齢社会」といい日本は既に2007年に「超高齢社会」に突入しています。さらに注視しなければならないのは、高齢化の速度です。7%を超えてからその倍の14%に達するまでの所要年数を諸外国と比較すると、フランスが115年かかり、スウェーデンが85年、ドイツが40年であるのに対し、日本はわずか24年という短さです。このように人類が未だ経験したことのないスピードで日本は「超高齢社会」に突入しました。
では、本市はどうか、本市も現在高齢化率が26%台で、すでに「超高齢社会」となっています。2017年平成29年以降は65歳以上の高齢者が本市全体人口の30%を超えて推移する予測です。いわゆる団塊の世代が80代になる15年後は今とはおそらく高齢者施策の量も質も違ってくるではないでしょうか。そこで、市長に伺います。このような「超高齢社会」をどう受け止めていらっしゃるでしょうか。市政運営をしていく際、今後何が重要とお考えでしょうか。お聞かせください。
今回、私は、「超高齢社会」を取り上げるにあたり、2つの観点で具体的にお尋ねします。一つは高齢者と子どもたち、若者たちの交流の施策をさらに広げることの重要性についてです。なぜ、このことが重要なのか端的に言えば社会の中に高齢者の割合が増えた際に、その高齢者を社会全体が温かく支える気運が必要ですし、市はそのつなぎ役をしていくことが必要だと思うからです。もう一つは亡くなる場所を選べる社会への移行の体制づくりです。これは厚生労働省が打ち出している施策にどう具体的に取り組むかという、言わば待ったなしの内容です。
一つ目です。7月の中旬に市長は県立保健福祉大学の中村学長と共同記者会見を行い谷戸地域に居住する高齢者の生活支援の施策を打ち出されました。高台の空き家をリフォームしてそこに若い学生さんが住み、市が家賃補助を行い学生さんには高齢者を日常的にサポートしてもらうというもので、10月1日から2人の方がシェアハウスでスタートするそうです。この施策は、試みとして大変ユニークだと思います。私は先ほど述べたように、「超高齢社会」においては、青年層とのコラボレーションは高齢者施策の重要な切り口だと思います。ですから、これまでにない発想で新たな施策を展開していくことが今後ますます必要ではないかと考えます。そこで、市長に伺います。この施策に至った経緯や今後の展望についてお聞かせください。
また、今回のことをきっかけとして、今後も県立保健福祉大学のみなさんにお力を借りることを続けてゆくこととしてはいかがでしょうか。保健福祉の専門大学が本市にあるというのは大変ありがたいことだと思います。問題意識の高い学生のみなさんがたくさんいらっしゃいますので、今後もぜひお知恵を拝借し、施策に反映させ、場合によっては積極的に参加もしていただくようにお願いしたいところですが、市長はどのようにお考えでしょうか。お聞かせください。
さて、今度は教育長にお尋ねします。私は先日地域の中学校の体育祭に伺いましたが、その際地域の高齢者の方々のテントが用意されていて、中学校が地域の高齢者を歓迎していること、大切に思っていることを感じました。おそらく、学校の授業や行事などさまざまな場面で高齢者との交流がおこなわれていることと思います。いくつかご紹介ください。
私は核家族が増え、祖父母と同居している子どもが少ない今の状況で世代の違う高齢者との交流は、きっと子どもたちにとって計り知れない人間教育の場になるだろうと考えます。さらには、ゆくゆくはこの方々を自分たちが支えるのだという思いを子どもたちに持ってもらうことも大切だと思います。教育長は高齢者と子どもたちの交流についていかがお考えでしょうか。お聞かせください。
さて、「超高齢社会」の問題の2つ目の柱、亡くなる場所を選べる社会への移行の体制づくりについてです。
以前「タウンニュース」に自らの最期をどのように、迎えるか(死の準備)「終活」の記事が載っていて「エンディングノート」づくりが盛況であるとの内容を興味深く読みました。死に対しての心の準備は比較的個人レベルでいかようにもなることだと思いますが、自らがどこで最期を迎えるか、あるいは家族の看取りがどこで行われるかといことは、きわめて医療・介護の政策・施策と関係してきます。
厚生労働省の資料を見ますと、1950年は医療機関で亡くなる人は約11%だったものが、1975年を境に今度は逆となり、2003年には82%となりました。つまり、この60年余で日本人の多くが自宅から医療機関で亡くなる人が増えたということです。しかし、年間死亡者数を考えれば、約30年後にはピークの170万人台になるとも言われ今よりも年間死亡者数が50万人増える予測となっています。このような状況に対応しなければならないということで、厚生労働省は「在宅医療・介護あんしん2012」を打ち出し、「施設中心の医療・介護から、可能な限り住み慣れた生活の場において必要な医療・介護サービスが受けられように、安心して自分らしい生活を実現できる社会を目指す。」としています。つまり、端的に言うと、病院療養から自宅療養へと大きく移行させようとしています。病院のベッド数には限りがあり、緩和ケアの患者さんをすべて医療機関で引き受けるわけにはいかない、これが厚労省の本音です。このままでいけば、ひとり暮らしなどで、自宅療養もままならない方など、最期の場所が確定できない「死亡難民」が続発すると言われています。
本市の場合、2009年の資料ですと、医療機関で亡くなった方が72.1%老人施設等が6.6%自宅が17.7%となっています。私はどこで最期を迎えたいか、あるいは延命治療を受けたいか否かなどについて選ぶことのできる社会は成熟した社会と言うことができると思いますし、そういう社会が理想だと思います。しかし、それはあくまでも環境が整わなくては絵空事ですし、その実現のためには体制の構築が急務だと思います。
今年度、医師会をはじめ医療関係団体、介護施設の方々、市の所管課などが構成メンバーとなって「在宅療養連携会議」が行われています。本市が来たる高齢化率30%時代に向けて、具体的に準備をはじめたことは大事な一歩ですが、それを本当に体制構築へと実効性あるものとするためには、まだまだ長い道のりが必要と言わざるを得ません。厚労省が目指す理想と実際の横須賀市の現在の医療や介護の現場の体制とでは大きな隔たりがあるように感じます。この点について市長はいかがお考えでしょうか。市長のご認識を伺います。また今、何が課題だと認識されていますでしょうか。お聞かせください。
本市の高齢者の実態アンケートの結果によれば高齢者世帯のうち、一人暮らし世帯が12.7%、夫婦2人など高齢者だけの世帯が38.9%合わせると半数を超えています。退院したら、誰が面倒をみてくれるのか、看護師やヘルパーは切れ目なく来てくれるのか。老老介護で大丈夫なのか。このような不安があるのが実態です。したがって今のままでは退院した方が、自宅で安心して最期を迎えるということは、きわめて難しいのでないかと思われます。市長は厚労省が進める在宅医療、在宅看取りへの移行について本当に可能だとお考えでしょうか。ご認識を伺います。
病院から在宅療養になり亡くなった方のご遺族とお話をする機会がありました。高齢のご夫婦2人暮らし世帯でした。緩和ケアホスピスの空きを自宅療養で待っていましたが、間に合いませんでした。夫の方は「看護師やヘルパーがよくきてくれたのは、助かったが、常に家にいなければならず、外へでられないのが不便だった。」とおっしゃっていました。私はご本人の尊厳が守られ最期を迎えられることが大切なのはもちろんですが、さらにはご家族に過重負担がかかるような在宅看取りへの強行は断じてあってはならないと考えます。市長はこの点についてどのようにお考えでしょうか。お聞かせください。また、在宅看取りへの移行にあたって決定的に重要なのが、24時間医師や看護師が往診できる体制をもつ在宅療養支援診療所が地域にあるかどうかだと思います。平成20年段階で56施設となっていますが、本市には現在この在宅療養支援診療所はいくつあるのでしょうか。お答えください。56施設と聞くと少なくない印象を持ちますが、実際に機能しているかどうかが重要だと考えます。実態はどうなのでしょうか。お尋ねします。
さらに医療と福祉の連携促進、在宅療養についての市民への周知の状況はいかがでしょうか。
いくら体制を整備しても、市民に正しく伝わっていかなければ、亡くなる場所を選べる社会への移行の体制づくりが完成しません。デリケートな問題でもあり、合意形成には工夫のいるところだと思います。市民意識の醸成のためにどのような努力をしてゆくおつもりなのか。お考えをお聞かせください。

次に教職員の多忙化を改善する取り組みついて教育長にお尋ねします。
大津市の中学2年生の男子生徒がいじめを苦に自殺した問題の波紋が広がっています。学校や教育委員会の隠ぺい体質改善は最重要課題と思いますが、そもそも学校を支え、子どもたちに日常的に接する教職員の実態はどうなのでしょうか。私は、今回子どもたちがいじめ問題で悩み自殺にまで追い込まれる学校現場を教職員の実態の観点から考えてみようと思います。
なぜならば、先生たちが元気でなければ、生徒のいじめに気づくことも、生徒に寄り添って解決していくこともできないと思うからです。今の学校現場は根底には教職員の多忙化や教職員自身のヘルスケアの問題が横たわっている気がします。
文部科学省の資料によれば、疲労度の調査において一般企業労働者で「とても疲れる」が14.1%であるのに対し、教員は44.4%が「とても疲れる」と答えています。また、日本教育新聞社のアンケート結果によれば、各地の教育現場では何が問題なのかとの設問に約2割の教育長が「教職員の精神性疾患」を挙げていました。さらに、文科省の「教員のメンタルヘルスの現状」という資料をみますと精神疾患による休職者数は1,000人中6人の割合となっています。国民全体を見ても総じて精神疾患の患者数は増加していて、1999年から2008年までの10年間で、1.58倍となっていますが、同じ年の10年間教員の方は2.84倍となっています。つまり、明らかに教職員の精神疾患罹患率は他の職種よりも高いということが言えます。
私はこういう数字をみると本当に心配になります。教育長はこのような実態についてどのように捉えていらっしゃるでしょうか。志をもって教育の場に飛び込んだ教員のみなさんがなぜ、精神疾患にならざるを得ないのでしょうか。お考えをお聞かせください。また、本市の実態はいかがでしょうか。教育長のご認識を伺います。
さて、教職員の激務を少しでも緩和するためという導入理由で「校務支援システム」が全国で稼働し始め、本市でも昨年四月から本格的にスタートしています。この「公務支援システム」は「情報セキュリティの確立」「教員が子どもと一緒に過ごす時間のより一層の充実」を目的にしているといいます。このシステムによって、情報が電子化されるためどの学校に移動しても同じ手順で事務処理を行うことができるようになりました。このように利点がある一方で、現場の先生からは「すでにある書式の中に文字を打ち込むので、文字数が合わず、手間がかかり、結局手書きの方がよかった。」とか「パソコン操作でわからないことがあるのに、アドバイザーは週に1回も来てくれないので、操作を中断せざるを得ないこともある。」等々という声を聞いています。教育長はこのような現場の先生の声にどうお返事されますでしょうか。お聞かせください。
「公務支援システム」は導入されて1年半ほどたちます。まだ、移行期でアンバランスがあるともいえましょうが、一定の評価が出される頃だとも思います。教育長はどのように評価されていますでしょうか。お聞かせください。
前述したように一番の目的は先生が子どもと一緒に過ごす時間の確保だと思いますが、残念ながら、未だその目的が達成されていないようです。このシステムが本来の力を発揮するためには、何をどう改善する必要があるとお考えでしょうか。教育長に伺います。

さて、先の一般質問で我が団の井坂しんや団長が「神奈川臨調」の問題を取り上げましたが、黒岩県知事は教育分野についても「神奈川の教育を考える調査会」(教育臨調)を立ち上げ論議を進めています。内容としては義務教育では学級編成のこと、高校では公立と私立の役割分担など多岐にわたって教育の問題を論じる予定となっています。その中で特に問題だと思うのは教職員の人件費に対して削減の方向をほのめかしている点です。先ほどから縷々述べてきたように、現場の先生方は多忙で疲労感が強くメンタルヘルスに影響が出るほどの激務であることから考えれば、安易に先生の数を減らすべきではないと思います。そもそも、黒岩県知事は財政難と言いますが、その実、投資家向け資料では県の財政健全度は全国3位で、毎年度末には収支が黒字になっていると自慢しています。根拠のない財政難を煽り教育予算にまで大ナタを振るおうとする県知事の考えは到底受け入れることはできません。このような県知事の教育臨調における人件費削減を教育長はどのように捉えていらっしゃるのでしょうか。お考えをお聞かせください。また、本市としても県に対して教職員の数減らしを止めるべきと意見を伝えることが必要と思います。今までにどのような行動をとり、今後どのように進めていこうとしていらっしゃるのでしょうか。お聞かせください。
「公務支援システム」、「教員評価システム」「総括教諭」の導入など、学校現場は目まぐるしく動いているようです。自主性が大切な教育現場の問題ですから、正直、議会が踏み込んでいいものかという思いもあります。しかし、大津市の問題で浮き彫りとなったように、児童・生徒が悩みを、親身に相談に乗れるのは親と同時にやはり先生方ではないかと私は思います。ですから、そういった意味から教員のみなさんには心身ともに健康で気持ちに余裕のある毎日を過ごしていただきたいとの思いから、質問しました。教育長の真摯な答弁を期待いたします。これで、私の1問目といたします


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リコリス・アルビフローラ

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プロフィール

大村洋子

Author:大村洋子
大村洋子
50歳。横須賀市議会議員2期目。
暮らし、福祉、平和のため日々奮闘。
人と語り合い、本を読み、映画を観る。
駅で訴え、ニュースを書き、ブログを更新。
インプット&アウトプットの毎日。

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