ゲンちゃん、あなたの思いはしっかり受け取ったよ!「はだしのゲン」を鑑賞して。

昨年の夏、島根県松江市の教育委員会が子どもたちから遠ざけるため閲覧制限をしたことが発端となって、「はだしのゲン」は一躍有名になってしまった。

お恥ずかしいながら、私は広島にも長崎にも、NPT再検討会議の要請団でニューヨークへも行った身ながら、中沢啓治さんの「はだしのゲン」について良く知らなかった。

原爆の悲惨さ、核兵器の恐ろしさが漫画になったものくらいに捉えていた。

「子どもたちに見せるには、表現がきつすぎる。」「グロテスクな描写がありトラウマになる。」「政治的、思想的な主張が多く、子どもに見せるのはなじまない。」などなど・・・。批判者の声がネットでも満載である。

ほんとうのところ、どんな作品なのだろうか。横須賀で映画を観る機会に恵まれたので、いさんで行ってみた。
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「はだしのゲン」1976年。
製作:現代ぷろだくしょん
監督・脚本:山田典吾
キャスト
父 中岡大吉 三國連太郎
母 中岡君江 左 幸子
  中岡ゲン 佐藤健太
  中岡進次 石松宏和

ケラケラ笑ってしまう場面と、悲しみと怒りで涙が出る場面と、セリフの重みに考えさせられる場面と順番に巡ってくる。父親が娘が犯人使いされたことに対して激しく抗議するところでは親子愛が、戦艦の模型を弟にあげたいと思う兄弟愛が、警察に捕まりひどい仕打ちをされても屈しなかった父親の社会正義など全体に小さなエピソードが上手く配置されていて、完成度の高い映画となっている。

エピローグでは母親が「天皇陛下様、あなたは戦争を終わらせることができるのだったら、はじめさせないこともできたのではありませんか?」と言う。

これは“天皇の戦争責任”を問題視しているのである。

中沢啓治氏の真骨頂である。

私は正直、しびれちゃったなぁ。

ここまで、はっきり言及する作品があったんだぁ・・・と思った。

これじゃ、嫌がられるなと思った。

誰にって、天皇を崇拝している方々に。

* * * * * * *

民主党政権から自公政権に代わり、中国、韓国、アメリカとの付き合い方、外交・防衛問題でずいぶん緊張感が伴う状況となっている。そういう中にあって、歴史問題、「南京大虐殺」とか「日本軍『慰安婦』問題」とか「首相の靖国神社参拝」とか「竹島」や「尖閣諸島」も、それと、安倍首相のかかげる教育「再生」なども相まって、すごくデリケートなこういう問題で混沌が局部的に先鋭化している感がある。

そういう大きな背景があって、「はだしのゲン」の閲覧制限、学校図書からの回収という現象が顕在化した。「はだしのゲン」という中沢啓治さんの作品自体も充分、国粋主義者のみなさんの逆鱗にふれる立派なものであるけれども、今の政治情勢、とりわけ、私は安倍晋三首相の好き勝手放題のやり方に呼応して、鼓舞されてこういう状況が生み出されているのだと考えている。

安倍首相は「私を右翼の軍国主義者と呼びたいなら呼んでいただきたい」と言い、今まで鬱々としていた潮流を煽り、火をつけているのだ。(ご本人はそんなつもりはないとおっしゃると思うけど。)

いずれにせよ、今日の映画で、またまた元気を得た。

素敵な台詞があったので、書きつけておきましょっと。

「騙されないことが、たった1つ戦争を防ぐ道」
「涙の爆発力、それが明日をつくる。」

映画の中で、「非国民、売国奴、恥を知れ。」と父親は何度も言われる。

しかし、国民を平気で死に追いやることこそ「非国民、売国奴、恥を知れ」なのである。

桜の花が満開に近づいてきた。

美しい日本を本当に愛する者とは
力によらずに平和を実現する者のことだと思う。
「積極的平和主義」などと言って武力によって相手を威嚇するやりかたは一部の国のやりかたであって、今や世界の趨勢から言って時代錯誤なのだ。
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プロフィール

大村洋子

Author:大村洋子
大村洋子
50歳。横須賀市議会議員2期目。
暮らし、福祉、平和のため日々奮闘。
人と語り合い、本を読み、映画を観る。
駅で訴え、ニュースを書き、ブログを更新。
インプット&アウトプットの毎日。

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